マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本管区

亘理の火曜日

修道院に留まる一人の姉妹が旅路の安全とともに、二人を派遣する。隣県福島のカリタス南相馬まで車で1時間。まずは、ロザリオを1環、その日、その時で祈りの意向は多種多様・・・復興トラックの合間をぬって軽やかに運転し、亘理町→山元町→しかし、なぜかS町に入ると、行きも帰りも睡魔に襲われる私。助手席の姉妹に交感神経を奮い立たせてもらい→無事到着。

カリタス南相馬の台所に飛び込むと同時に、二人は料理の鉄人と化する。まず、今日の食事数をチェック。普段はスタッフ入れて13名分位、しかし夏休みなど急に35人になったり・・しかし、何人であろうと動揺してはならない。前回大人数に慌ててしまい、二人とも包丁で手を切るというハプニングが。何人であろうと、私たちの使命は心をこめて料理するのみ、と言い聞かせる。次は、冷蔵庫にある材料でメニューを決めるのに5分。食事の対象者が若い青年の場合はどっかり系、年配向けにはあっさり系のメニューだ。手持ち時間は2時間半。3時に始まる真心サロン(被災者の集い)の体操に間に合うようにしたい。早速料理に取り掛かり、二人無言で材料を刻みながら、台所の向こうの集会室から聞こえてくる笑い声に耳を傾ける。こんな風に笑えるようになるまで8年かかったこと、今もその笑い声の奥に隠れた個別の苦しみがあるということに想いを馳せる。できたおかずはテーブル数にあわせて大皿に盛り付け、明日の朝食と昼食のごはんをセットして終了。

立ちっぱなしの足を休めて、ま心サロン独自のストレッチ・ロコモ体操に加わる。最後のスクワット15回は、ふるふると腿にこたえているのがわかる。そうして、3時半、ま心のみんなと一緒にベースを出て、みんなは「また、明日」私たちは「また来週」と別れる。帰路途中、やるべきことをやった充実感を感じながらも、今日のおかずは売れるだろうか、と食べる方たちを想像しながら帰院する。

「おかえり、今日は何人だった?何を作ったの・・」留守を守ってくれた姉妹が、あたたかい夕食を作って待っていてくれる。神に感謝。(Sr.M.U