マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本管区

韓国

「愛によって真理へ」――聖母女子高校
プサンにある聖母女子高校で教えている3人の姉妹の分かち合いです。

聖母女子高校は、FMMが韓国プサンで1964年に創立した女子高校です。朝鮮戦争後の混乱した時代にあって、女子教育の必要性に応えるために、1962年に中学をそして2年後には高校を創立しました。しかし時の流れの中で1972年には中学を閉鎖し、1979年には学校の運営をプサン教区に移管しましたが、マリ・ド・ラ・パシオンが遺した「愛によって真理へ」の校訓は今でも生きています。学校は移管されましたが、今でもSr.ステラ・リーは英語を、Sr.アグネス・コウは宗教を、Sr.ヴェロニカ・チョイは化学を教えています。3人の分かち合いを紹介いたします。

Sr.ステラ:「韓国の受験戦争は熾烈を極め、生徒たちは成績を上げることに必死になっています。私の担当する英語は、重要な受験科目の一つですので、教員としての私に第一に望まれていることは、生徒たちに入試のために良い点数を取れるだけの力を付けさせることです。しかし、教育に携わるシスターとしては、イエスが私たちの友としてこの世に来られたように、生徒たちの友達となり、私の存在を通してイエスの愛を伝えていくことが私の第一の務めだと思っています。特によい成績を取ることの重圧に耐えかねている生徒たちに、神様の愛と本当の価値を示したいと思っています。」

Sr.アグネス:「私がここで宗教を教えるようになって8年になります。宗教の授業も大切にしていますが、学校生活や学業に困難を感じている生徒のカウンセリングに熱心に取り組んでいます。正直なところ、学校への派遣を受けたときには、不安とためらいを感じました。というのは自分の学生時代を振り返ったとき、あまり良い思い出がなく、むしろ否定的な感情を持っていたからです。それで、最初の頃は、生徒たちのニーズやメンタリティをよく理解できず、なかなか生徒の中に溶け込むことができないでいました。しかし、少しずつ生徒に近づき、生徒の悩みを聞くことができるようになってきました。生徒たちは大人への成長段階にあって、色々な悩みを抱えています。彼女たちが、自分のアイデンテイティを確立し、明るい将来を夢見るのを助けることは、このミッションの喜びの一つです。また、在学中に神と出会い洗礼の恵みを受ける生徒もおり、それは私にとって何よりも大きな喜びになっています。」

Sr.ヴェロニカ・チョイ:「1979年に、プサン教区に学校を移管したときには、少し寂しい気がしました。しかし、移管によって、私たちは、他の先生たちと同じように働くようになり、それは私たちにとってよかったと思っています。私は毎日3時間から6時間授業を持ち、その他、課外授業の要理クラスを担当しています。それに加えて、相談に来る生徒のために、時間をさいています。私がシスターなので、多くの生徒たちが助けを求めてやって来るからです。時間的にはたいへんですが、私にとってはそのような生徒たちとのかかわりは、神様の愛を伝えるよい機会になっています。」

入学するまでシスターと出会ったことのない生徒がほとんどです。生徒たちが、私たちシスターとの出会いを通して、神様の「愛と真理」を見い出すことができるようにと願っています。

Veronica CHOI, Agnes KO, Stella LEE, fmm