マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本管区

ペルー

自分を解放する女性

南アメリカのペルーに派遣されているシスターたちは、簡素ながら、注目に値する人道的なプロジェクトを進めてきました。それは人の生きかたを変え、しかも人間の尊厳を保ち、特に女性として、自分自身を積極的に変えていくことに関わるような企画です。ペルーの人々のために働いているシスターたちがその成果を伝えてくださいました。

女性の人間としての尊厳を回復し、その運命をよりよくしていくことは私たちの会の創立者がいつも心していたことでした。

この国において、私たちは女性の可能性を改善する解放の過程をサポートする方法を捜し求めています。ペルー管区創立の当初より私たちは社会における指導者としての女性の役割を取り戻すように、女性の尊厳に関することに奉仕しております。いくらかの進歩がみられますが、その一方で、男性と女性の関係に関して社会のメンタリティを変えるように気付かせることはむつかしいことです。同時に、実際には女性たちはNGOやいろいろの組織団体や教会に助けられて、自分たちの権利と尊厳を認めるようになってきたことも確かです。

ここの女性たちには2つの立場があります。一つは「田舎から都会に生活条件の改善を求めて移住することで、新しい都市文化を取り入れている女性たち」で、もう一つは「科学、技術の進歩から「取り残されている」地方の女性たちです。どちらも自分たちの生活を守ろうとしています。自分たちがそのなかで、創意に富んだやり方で、生きていくために生活を守ろうとしており、また、指導的な責任を取ることもあります。

彼女たちは豊かな地に落ちた種が実を結ぶように、ゆっくりですが、次のような事ができるようになりました。それは、「コップ一杯のミルク」組合(貧しい子供たちに朝食を配る女性たちの組織)、スープの配給、保健や社会奉仕、キリスト者の基礎共同体での同伴、人権尊重組織(人権尊重に関する国連組織)などです。また、公的、私的な組織で重要な職務の責任もとっています。

私たちは共同体として次のよう形で女性たちを援助してきました。

・真理と和解のための委員会の勧めを支持して、平和と和解の文化を強めるように努めていますが、この委員会はペルーが生きてきた20年の政治的暴力の結果と取り組んでいます。

・教会の社会司牧事務局と共に、現実に即したテーマの勉強会などで、女性リーダーの養成に協力しています。また、スープ分配の自立経営の店である「タンボ」を支援しています。

・ 「感情の管理」のワークショップを行ないましたが、そこには18人の女性と2人の男性の参加がありました。そのワークショップの目標は、彼らが自分たちの情緒と感情の結びつきを見出し、日常生活でそれを上手に管理するのを助けることです。参加者の多くは自分たちの反応を見極めることを学びました。こんな感想がありました。「自分の反応や感情を変えていくことができるのを発見しました。自分が持っている心の傷も今は認められます。それで、夫や子供たちのことがもっと理解できるようになりました。」と。ワークショップの終わりには、グループの中に改善と他者への関心が見られました。

・年長の人たちは、聖書の中の女性がとった同じイニシアティヴを自分たちの現実や必要にあてはめて実行することを学びました。自分たちをモーゼの母親やその姉妹ミリアムのような女性にみたてた役割や、子供を救うために色々工夫することで、自分たちもそのようなことができるのを感じ、勇気付けられました。反省会では、強い興味をもってどうすれば大胆に、独創性を持って、日常生活の中で、他の人々と一緒に戦っていけるのかを話し合いました。その中で彼女たちは「命を守っていくもの」として、自分たちもまた聖書の中の女性たちのように行動できることを確信しました。

この月の15日にはアシジの聖フランシスコ共同体で「子供たちの食堂」の創立15周年を祝いました。メンバーたちは貧しいけれど、勇気のある女性たちで、「毎日のパン」を家庭に運ぶという目的をずっと持ち続けています。彼女たちは感謝のミサで分かち合いをし、自分たちが計画し、長年続けてきたことに満足の様子を表していました。子供たちは詩や劇、ダンスをやりたいように楽しんでいました。この祝いは自発的に行なわれたので、大掛かりな準備や大宴会は必要でなかったのです。子供たちは貧しくても笑うことができ、お祝いができるのを教えてくれました。神様が私たちを決してお忘れにならないからです。

私たちシスターも彼らの傍らにあって、女性らしい同情、命の保護、善良さ、優しさの価値を再認識して、心が豊かにされまさした。