マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本管区

子供たちの日常にいらっしゃる神様

私がボランティアをする児童養護施設では、ここ数カ月、シスターから十字架ペンダントをもらって首にかけることが、小学校低学年の子供たちの間で静かなブームになっています。本当はシスターたちが首からかけている十字架の徽章が欲しい様子ですが、男の子たちには「シスターになれないから、つけることは不可能ね」と言っています。すると、神父様になったらどのくらい大きな十字架をもらえるのかと訊き、「十字架がもらえるなら神父になる」と言います。ペンダントどころか、多くの人のために重荷(十字架)を背負う立派な神父様になってくれたら、こんなに嬉しいことはありません。 神様・イエス・マリア・ヨセフ・天使などといった名称が、ここの子供たちの日常会話にはよく出てきます。先日も、数人の小学2年生との会話の中で天国・地獄という話が出ました。「いいことをした人は死んだら天国に行くんでしょう?」「そうね」「悪いことをしたら、地獄に行くんだよね」「さぁ、ごめんねって言ったら大丈夫だから、滅多に行く人はいないと思うけれど・・」「じゃあ、いいことも悪いこともしなかった人はどこに行くの?」と一人の子が質問すると2〜3人の子が一斉に真顔で「中国」と言ったので、「違います」と答えました。でも、驚くやら可笑しいやらで、つい煉獄の説明をしそびれてしまいました。 こうやってところどころ間違えながら、少しずつ、正しいことを学んで大人になっていくように、神様も望んでいらっしゃるのかなと思いました。