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KIZUNA 日本カトリック海外宣教者を支援する会 JAPAN CATHOLIC ASSICIATION FOR AID TO OVERSEAS MISSIONARIES






『共に住む″神と宣教者』

国際協力委員会委員 中谷功



 先日、東京の山谷を訪ねる幾会を得た。山谷は日雇い労働者の溜まり場で、ドヤと呼ばれる簡易宿泊所が並び、日中でも酒を飲んで、かなりの数のいい男達が路上でプラプラしている。要するに仕事が無いのだ。私は近くに、住むための家を捜していたので、数日あたりをほっつき回ったり、人を訪ねたりしていた。
 そこにはあのマザーテレサの会のブラザーたちが住んでいる。その日の夜、そのブラザーたちの家でミサがあった。聖歌を歌い聖書を読んでいる間にもワイヮイガヤガヤ私語が絶えないし、酔っ払って大いびきをかいて寝ている者もいる。聖書な聞いて分ち合いになった、一人の労働者が独り言のようにつぶやき始めた。それはちょうど何度も主と共に″という言葉を聖歌で繰り返した後であった。
 「主と共に太陽を見たらきれいだろうな!。……主と共に”というのは主と共に住む”ことかな!。……主と共に住む”というのは同じものを見る”ということだな!。…」私はハッとした。
 そうだ、同じものな見る”ことで同じ思いを、同じ感情を抱く”ことが始まる。共に住む”事の意味を捜していた私の思いを言葉にしてくれたその労働者の顔を私は見た。彼は自然に語っていた。
 宣教者として外国に行き、そこの人々と共に住む”というのはこれではないかと思った。同じ土地、同じ文化の中で同じように人々や物事や出来事を見る、そして同じ思いと感情を抱くに至る、心が同じ高さになる。そのためには共に住む”必要がある。宣教者は現地の人々のために何かができれはそれもまた素晴しい。しかし、外国では自分の持っている力の十分の一でも発揮できれは上出来である。「もっと出来るはず」と思えばあせりが先に立つ。日未で働用く外人宣教者も、海外で働く日本人宣教者もきっとこんな思いを何度か経験なさったのだろうと想像する。そしてただ”共にいる事、心を共にする事”以外為す術のない自分な見出して、また新たにその困難と喜びをかみしめているのではないだろうか。
 それにつけ、この世でまるで無能としか見えない主イエズスのお姿を思うにつけ、今私が見ているものと同じように見て、感じて下さる神、私を理解し受け入れて下さる神に、思いをはせらずにはいられない。「宣教者は主のこの生き方を生きる人、この主と共に生きる人」なのだ。宣教者がいる限り、神がおられる確信を新たに出来る。そして、すべての宣教者のために祈らずにはいられない。
 今日も又小さい人々から教えられた。






『海外宣教者を支援すを会役員会報告』

 「会」では、去る昭和59年12日20日(木)役員会を開き、次のような案件について検討、決定した。
  • 「きずな」9号についての編集報告
  • 「アフリカは今」の講演会(11月16日)は、短時日の準備にかかわらず、事前のPR、マスコミ対策などが成功し、約一五〇人の参加があり、盛会であった旨の報告が行なわれた。
  • 「きずな」10号は、3月、復活祭前に発行予定。
  • 募金状況について会員も毎月少しつつ増え、北海道、仙台等の教会で、協力グループが誕生しつつあり、地方に輪が拡がりはじめているとの報告があった。
  • 援助審議
  • インドネシアの奨学金=シスター浜谷から前に要請のあった3年分の残り、六五二、〇〇〇円なお渡ししたが、現在、会見から奨学金として入金済みの金額が五三○、九〇〇円なので、不足分一二二〇〇〇円を援助費より充当。奨学金は一応、今回で打切る。
  • ブラジル=病人訪問、看護、介助、布教活動に使用の中古車購入不足分二〇〇、〇〇〇円(承認)
  • タンザニアサ薬品、衛生材料、医療器具用援助二五〇、〇〇〇円(承認)
  • 池ノ上小学校(世田谷)の児童の献金による車イス一台の贈呈式に服部会長が出席、感謝状は後日発送する旨の報告。
  • その他=三方さんの画いた絵葉書の販売活動についての具体的な方法の説明。「世界に生きる」続再発行の予定。アフリカでの活動を中心とした内容とし、広報で具体的に検討することになった。






『小学児童から車イス』

 さきに、フィリピンから車椅子の援助要請があり、昨年10月23日の役員会で援助を決定したが、これに関連し、すでに発送したものについで、世田谷区立池ノ上小学校の児童たちが、みんなで献金して、フィリピンの障害者の方たちのために一台送ることになり、12月24日、世田谷区役所で車椅子の贈呈式が行なわれ、「会」から服部会長が出席、子供たちから心のこもった、「愛の車椅子」を受け取った。児童たちに対しては「会」から感謝状を贈った。