『アフリカ』『BBCも報じた″強盗事件″』御聖体の宣教クララ修道会 根岸美智子
…最近のニュース…近くの神父様のところに四人の強盗が入りました。おまわりさんの服を着た二人の男と私服の二人が「ダイヤモンド検査に来たから、戸を開けるように」と言うのです。「ダイヤモンドなど私たちはありませんよ」と答えると「命令だから調査する」。
戸を開けると押し入り、すべてを調べてお金と貴重品、つけている腕時計をとって逃げました。三人の神父様もピストルを持っていたので、何も出来なかったそうです。それを聞いた私達も、皆、夜になると緊張し……シスターの何人かは、オモチャのピストルをみつけ出し、カンシャク玉を入れ、いざの時に備えておりましたが、幸い、ここルンサで四人とも捕まりました。このニュースは英国BBC放送で大きく取り上げられたそうです。…小学校は9月11日に、私の働くセカンダリーは9月17日にはじまりました。 『活気あるザイールの教会』マリアの宣教者フランシスコ修道会 福永順子
『アフリカ大陸の中央部に当るザイール共和国に、5年前、修道院から派遣されました。この国は25年前独立するまで、ベルギーの植民地でしたから公用語はフランス語ですが、日本の7倍近くの大きな国なので、地方ごとに言葉、気候風土、食事がそれぞれ違います。』ベルギー領であったため人口三千万人の半数、千五百万人はカトリック者で、日本とは比べものになりません。司教団は枢機卿をはじめ約50名の大部分はザイールの方たちで、典礼のアフリカ文化への浸透に全力を挙げておられます。司祭は内、外国人合せて約三千人、修道女は国際修道会、教区修道女計四千五百人です。日本人は私ども二人だけですが、二千キロ離れた所にいます。小神学生四千五百人、大神学生は千五百人に上り、近い将来が楽しみですが、現在は信徒が自発的に責任をもって教会活動に積極的に参加している姿には教えられる所が多いです。 民族の特徴として、歌や柄りが生活に、宗教に密着していますので、これを除外しての典礼は考えられません。現在は、発展途上にあるため、教育、経済等多くの問題を抱えていますが、優秀な国民ですし、未開発の豊富な地下資源に恵まれていますので、これからの教会に、さらに世界にも、大きく期待されています。 『アジア』『牛が奨学金を生む多角経営農業を』聖母カテキスタ会 浜谷責任美
…私たちは三人、日本人カテキスタ会員で…外国人宣教師としてインドネシアに潜みこんだのが一九七八年の春でした。三人一緒にインドネシア語の勉強をしてから、私一人、現地の山の中、しかもイスラム教の大変強いと言われている所に…そのまゝ現在に至るまで…メダンの私たちの家から山に入った約二百キロの地点に私の仕事場があります。バクック族、シンキル族、アチ鼻族、ガヨル族等と部族が沢山まじって、言葉、風俗、様式、習慣等がまるっきり異なる…現地で働くためには、一番先端を取るのが、医療、学校です。
幸いにも私は看護婦、助産婦として、さらには、日曜、土曜には部落に直接入って司牧、布教と、私にとっては、もっとも幸いな仕事です。…言葉が十分でないので、布教は子どものための日曜学校、これが、私の専門のカテキスタの仕事となりました。…援助によって多くの人々を助けることができました。家が潰れかかっている人には家を建て、水のない所には井戸を掘り、トラクターを使うのに…困っている人にはトラクターを入れて収穫を増し…しかし…まだまだ困難です。 …この果しない困難を解決することが出来るか…考えた末…ありました。彼らの生活基盤さえ、しっかりすれは、自分の力で子ども達を教育し、ひいては国の土台をかためることが出来るのです。そのためには、一つの方法として、米、小豆、大豆だけに頼らないで、日本の農業のように多角制〜つまり、米と大豆と家畜の三者、また四者によって生活の基本とすることに目をつけました。牛を買って、それを二年間で牛を私に返す。私は牛をさらに他の人に貸しつけ…次々に拡張して行く…方法です。いま、それを始めました。…もし、これが十分成功するならば、もっと広めて、奨学金を牛が貸すことも考えられます。 (編集部より:シスター浜谷は九月に一時帰国され、ご病気のため入院、手術されましたが、手術後の経過も良く、お元気です)。 『子どもの夢がかなったジョギングスーツ』マリアの宣教者フランシスコ修道会 海野常世
…オリンピックの影響もあり…フィリピンの山の町バギオでもジョギングが流行しております。一五〇〇メートルの高地のために、他の所よりも息苦しいと思いますが、ジョギングスーツを着て、かけ声をかけながら走るのは、日系の子ども達の夢でした。この度お送り下さいました箱は、この夢を実現させて下さいました。子どもたち(三、四世)の喜びは、歓声を上げる程でした。美しい線のスーツに大得意です。足らない子供は次の時と心よく納得いたしました。……八月末…台風で北ルンン、バギオも含めて大被害を出し、山の上のバギオはケノンロードもナギリアンロードも崖くずれで通ることも出来ず、北の国道も通れないために市場には魚も野菜もなく…バス事故その他で多くの死者を出しました。幸い頂きました衣類がありましたために、少しですが日赤に、また、私ども個別訪問致し、救援に努めております。
『南米』『待望の日本人主任神父』聖母カテキスタ会 深堀光子
何年来の夢であった日本人の主任神父・青木勲師(マリア会)を迎えて、ますます活発になったバストスの教会です。……青木神父はブラジル教会のスローガン貧しい人々の優先”に力を入れ、日系人、ブラジル人の一つの教会となる理想に尽力しています。物心両面で貧しいブラジル人と、物質的には豊かでも精神的な貧しさの中にある日系人と…神は、全ての貧しさから、私たちを救って下さるはずですが……。
中村長八神父調査のための運営費としてご寄付を下さった長崎の皆さま、また、宣教者の足である車を購入のためご援助下さった北海道その他各地の皆様に、この紙上をお借りして心からお礼申し上げます。 …土ぼこりの田舎道には少々もったいない新車に心はずませてがんはっています。ブラジルでは、もうアルコール車が普通になりました。 私のも、もちろんアルコール車、ガソリンの60%の費用だそうですから。 『食わず嫌いの未信者から修道士へ』フランシスコ会 ミゲル・田子森
…私はブラジルで約60年間の生活をしております。一九二七年五月五日に洗礼の秘跡を受け、その翌日から日系人の布教を命ぜられました。私は食わず嫌いの未信者でしたから、キリスト教と言われると腹立たしくなって、時々兄弟から注意を受けていました。
…一九二八年七月二十二日、原森林の伐採中に毒蛇…に足をかまれ、サンパウロ州の奥地からサンパウロ市の病院へ入って、もはや助からないと言われました。その時、神のお恵みか、ブラジル最高とも言われる名医と出会して、その行いに遂に負けて、とうとうキリスト教を勉強しなければなりませんでした。…日本語のカトリックの書物が沢山ありましたので、安心して勉強ができました。 洗礼の翌日から、日系人の、洗礼は受けているが何も分っていない人々のために、押車に乗って説明して回るのが、私の神様に対する御礼と思って動いたのが、今日のフランシスカン修道士となったのであります。現在も、毎日昼食後に、信者の老人の方々にいろいろ御教えすることを、私の命ぜられない仕事として動いております。 一カ月のうち半分ぐらいは地方へ、残りの半分はサンパウロで仕事をしています。 『国別派遣宣教者分布図』
宣教者・国別修道会名及び人数
『『信徒宣教者(Lay』MissiOnary)とは』 信徒宣教者というのは、信者として(つまり聖職者としてでなく)ある期間を決めて、第3世界の教会の宣教活動のために働く人のことです。数年前、アフリカのザイールで信徒宣教者として活躍していた、徳永瑞子さんが来日し、日本での信徒宣教者海外派遣のための組織づくりを提案しました。それに答えて、神言会のシーゲル神父様を中心に、関心のある信徒のグループが生まれました。 この組織は、海外の事例を研究しながら「日本で何ができるか」を、問いつづけ、「信徒宣教者活動促進会」が発足しました。 この会の目的は@信徒宣教者を募集し、他の国の組織を通じて派遣するA活動に関心のある人々を集め、支援グループを組織するB信徒宣教者活動についてPRする1などですが、この会は一九八四年、司教協議会で認可され、国際協力委員会の下に置かれるようになりました。担当司教は浜尾司教様、指導司祭にシーゲル神父様が任命され、現在、ジンバブエとフィリピンに信徒宣教者を派遣しています。 信徒宣教者の基礎的条件は次のようなものです。
『支部・友の会を作って下さいませんか』「海外宣教者を支援する会」は、おかげさまで、皆さまのご協力によって、ただいま(昭和59年11月1日現在)、賛助会員七二、個人会員一八八、法人会員六二〇を数えるまでに成長いたしました。最近、事務局に寄せられるお手耗の中にも「会」の支部、あるいは「友の会」のような組織を作りたいというお手紙が目立つようになりました。ひとえに、海外宣教者たちに協力したいとの皆さまのご熱意によるものと、事務局一同感激しております。 皆さまの住んでいらっしゃる地域、共同体の中で、支部を作ろうとなさっておられる方は、各地域にお住いの会員の方々の住所をお知らせいたしますので、事務局にご一報下さい。 「海外宣教者を支援する」輪が、さらにひろがり、固い「きずな」が結ばれることを願いつつー。 |