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KIZUNA 日本カトリック海外宣教者を支援する会 JAPAN CATHOLIC ASSICIATION FOR AID TO OVERSEAS MISSIONARIES







『宣教者からの感謝』

イエズス会 山田経三



 私は2002年4月上智大学定年退職後、今度は宣教者として東ティモールで働いています。21世紀に誕生した世界で最も新しい国の正式名称は、ティモール・ロロサエ『日出ずる国』で、同じく『日出ずる国』日本から来て働いています。
 『きずな』を毎号読んでいる方はお分かりのことと思いますが、海外で宣教している人々にとって、『きずな』がどれほど勇気と力を与えてくれているかということです。孤独で働く私にとって本当に大きな励みになっています。私自身、この支援する会から2回にわたりご支援をいただき、首都デイリから車で7時間のスアイで、最も重しい人々の自立・自助努力による共同体づくりの支援として、便所づくり、動物飼育、井戸掘りのために、有効に活用させていただいております。
 今回は体調不良のため急きょ帰国し、空港から聖母病院に直行し入院しております。3か月ほどの治療と休養が必要と診断されましたが、現地には病院も医師もいませんので、健康な身体に鍛えあげてから戻ろうと思っています。そしてこの機会に病院敷地内にある支援する会の事務室を訪ね、皆さまからの貴いご支援に感謝を表明することができ幸いでした。
 この会を支えてくださっているのは、貴重なご寄附を寄せてくださる方々であり、この会の使命遂行のために、日々献身的に働いてくださる運営委員をはじめ関係者の皆さまです。ここでご支援をいただく者の一人として、改めて心からお礼申し上げます。
 日本を遠く離れて福音宣教のために働いている者にとって、皆さまからの心のこもったご支援がどれはどの励ましになっているか計り知れません。まさに「聖徒の交わり」「諸聖人の通功」を、宣教者はそれぞれの場で痛感しております。
 この号が皆さまのもとに届けられるのは12月、主キリストのご降誕を迎えるに当たり、恐縮ながら私が宣教者となったいきさつを紹介させていただきます。

 2000年、2001年に3度にわたり現地にまいりました。そのとき、三位一体の神様から「私がお前をここに招くのだ。恐れることはない。
喜びと平和を与える。ただ、ささげの心を持ってくればいのだ」という招きを受けました。そして東ティモールで働くことになったわけですが、それが現地の厳しい状況の中で、常に生きていく原動力になっています。世界各地で働く宣教者の皆さまも、きっとそのようなお招きに応えて頑張っておられるのだと思います。その人々を日本から支援してくださる皆さまに心からお礼申し上げると共に、新しい年2005年が主の祝福に満ちたよい年でありますよう願っております。
 (注:山田神父様はすでに退院なさり、お元気に過ごしておられます)






『第14回運営委員会議事録』

日時:2004年9月14日(木)18:00〜20:00
場所:四谷SJハウス会議室
議事:
I.きずな88号について
 1)新しい企画の『こんにちは!お久しぶりです』はタイトルのネーミングもよく、写真と共に来訪のシスター方の「ひとこと」を載せたのはよかった。また、日本とは隔たった所で働く宣教者との連帯感がより強まってよかったと思う、など感想が出された。
 2)前号の座談会をはじめ宣教者の記事を読んで、この会の活動をよくわかってくださる方が多くなったようで、振替用紙の通信欄にもそれが表れてきている。
II.きずな89号について
 1)巻頭言は帰国中の神父様にお願いする。
 2)12月発行なので、会としてのクリスマスメッセージを最終ページに載せる。
 3)原稿締切りは11月10日、発行は12月1日、発送作業は12月1日(水)の予定。
III.援助審議
 1)モーリシャスのSr.桐野香(マリアの宣教者スランシスコ会)から緊急の援助として、手術を要する病人の医療援助金12万円の申請があり、援助を決定した。
 2)シエラレオネのSr.根岸美智子(御聖体の宣教クララ会)から職業訓練校のための発電機1台6000ドルの申請があり、援助を決定した。(きずな88号P9の記事参照)
 3)ドミニカのSr.小森雅子(ショファイユの幼きイエズス会)から、ハンセン病の患者の家庭訪問(薬も届ける)のためのオートバイ2台の購入費6600ドルの申請があったが、検討の結果、今回は1台分3300ドルの援助を決定した。
 4)チャドのSr.有薗順子(ショファイユの幼きイエズス会)から、ンジャメナ大司教区内の婦女子(約1000名)の教育(学校教育以外の)のために、60名のリーダーが働いているが、その給料2年分として35万円、コンピューターのバッテリー購入と設備費として5万円の申請があったが、検討の結果、給料は1年分だけとし、合計22万5000円の援助を決定した。
 5)コートジボアールのSr.勝一美(クリストロア宣教修道会)から、車による移動図書館のための費用(ガソリン代、定期点検費用、保険料)として1490ドルの申請があり、援助を決定した。
 6)東チモール、スアイの山田経三神父(イエズス会)から、マタイ村100世帯のためのトイレ40戸を作る材料費、及び9小教区の飼育用ブタ、ヤギ45頭(5頭ずつ配布)購入費として、8135ドルの申請があった。昨年、別の村の同様のプロジェクトが成功したこともあり、援助を決定した。
 7)ブラジル、タピライの箕浦まささん(ブラジル神言会所属カテキスタ)から福音センターの基礎工事のための材料、電気工事、 労働賃金などの経費、合計3万ドルを超える申請があったが、昨年一度援助している こともあり、今回は50万円の援助をすることになった。
 8)ブラジルのSr.浜崎和子(宮崎カリタス修道女会)から、ラール・サント・アントニオ養護施設に井戸を掘る費用と送水ポンプ購入費として140万円の申請があったが、検討の結果、今回は50万円の援助となった。
 9)ボリビアのSr.斉藤クニ子から出されていた、当会の奨学金で大学を卒業した青年の留学渡航費1500ドルの申請は保留となっていたが、今回援助を決定した。
IV.その他
 1)海外へのクリスマスカードを例年のように手分けして送る(ラベルに印刷)。
 2)次回の運営委員会12月8日(水)18:00より四谷SJハウスで行う予定。