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KIZUNA 日本カトリック海外宣教者を支援する会 JAPAN CATHOLIC ASSICIATION FOR AID TO OVERSEAS MISSIONARIES







『ハバロフスクの教会へ祈りを込めて』

日本カトリック信徒宣教者会 高橋 章子



 今年4月の復活徹夜祭でのミサのこと。 ハバロフスクの北地区にある聖ベネディクト教会で、私はオルガンを弾きながら、聖体拝領後の感謝の聖歌があまりにもきれいに響くのを聞いて、訳が分からなくなるくらい感動していました。それは信者さんたちみんなが自分の声を出し、本当に心をひとつにして歌っているのが分かったからです。それはあまりにも強烈な感覚で、オルガンを弾きながら一体何が起こっているのだろうと思ったほどでした。
 ロシアから帰国してはや数か月になりますが、「ロシアの活動で一番心に残っていること」を訊かれると、いつもこの時の事が心に浮かびます。それは3年半という時にわたって、この小教区の典礼整備にかかわってきた私にとって、紛れもなく信者さん一人ひとりとこの教会共同体の信仰が、こうして心をひとっにして復活祭を祝い、感謝の歌を歌えるまでに成長した証しだったからです。
 本当にここまで、どれだけの事を乗り越えてこなければならなかったでしょう。長い社会主義の時代が終わり、やっと教会活動ができるようになったと喜んだのもつかの間、大聖年を祝い、 4司教区のカテドラルも献堂され、拡大を続けていたカトリック教会に、 2001年から強い逆風が吹き荒れました。司祭の入国拒否もあったり、司教様も、そしてこのハバロフスクでも2人の司祭がロシアで働き続ける事ができなくなりました。まるで本当の嵐の中にいるように先の見えない時期が続き、信者さんたちとわずかな進展に一喜一憂しながら、でも、だからこそ、みんなが改めて「教会とは何か」を問い直し、祈りと霊的な成長の大切さに気づくことができたのだと思います。 そのすべての時を乗り越えてやっと迎えることができた復活祭。嵐の中でも主の復活を祝える、逆境にあるからこそみんなが心をひとつにし、いっそう深い心で祈ることができる。そして、復活されたキリストが私たちと共に歩んでいるのだということを深く感じることができたのです。
 任期を終えてロシアを離れた私は、今ここ日本から心を合わせてロシアの教会のために祈る日々です。たまにロシアの教会の情況を聞く機会があっても、残念ながら暗いニュースが多く、まだまだ嵐は吹いている、むしろ激しくさえなっているようで心が痛みます。
 エジプトでの奴隷状態からやっと解放されたイスラエルの民が神の偉大なみ業を見て解放された後に、なお40年にわたって荒れ野を坊往わなければならなかったように、やっと息を吹き返したロシアのカトリック教会も真に神様の下にたどり着くまでに、まだまだ長く荒れ野を彷徨わなければならないのかもしれません。せめて、そんな荒れ野の中にいても、万軍の主が教会と共に歩んでいること、そして世界中のカトリック信徒が彼らと連帯し祈っていることを忘れず、希望を失わずに歩いていけるようにと願ってやみません。 -バロフスクのカトリック教会の火が消えてしまわないように、より多くの人がロシアのために祈り連帯してくださるよう、日本で私に何ができるかを模索していきたいと思っています。






『第10回運営委員会議事緑』

日時:2003年9月9日(火) 18:00-20:00
場所:四谷SJハウス会議室
T.きずな84号について
 1)今号は16ページになったが、写真が少なかったのでカットを多用したこと、 『マンガ通信』をまとめて載せたことが報告された。
 2)83号の佐藤司教様の巻頭言にふれた便りや感想が多かったことも報告された。
U.きずな85号について
 1)巻頭言はカトリック信徒宣教者会の関係者にお願いする。
 2)原稿締切りは11月10日、発行は12月1日、発送作業は12月3日(水)の予定。
V.援助者議
 1)インドネシアのSr.浜谷真佐美(聖母カテキスタ会)から、 @メダン市にある『愛の園』特別学級の貧困家庭の児童・生徒の宿泊、育成費20名分5930ドル A神学生12名分の養成費1年分5940ドルの申請があったが、検討の結果、今回はAだけの援助を決定した。
 2)マダガスカルのSr.遠藤能子(マリアの宣教者フランシスコ修道会)から、奥地の診療所から緊急で患者を搬送するときなど、その費用を貸し出せるよう基金を作るために50万円の申請があり、援助を決定した。
 3)ブラジルのSr.馬場美保(大阪聖ヨゼフ宣 教修道会)から、コピー機購入費として2500ドルの申請があった。保育所の本や教材、書類、小教区の司牧のための資料などアルコールの複写機を使用し、大変苦労していることがわかり、援助を決定した。
 4)コートジボアールのSr.勝一美(クリスト・ロア宣教修道女会)から、婦人学級を新設するために購入するミシン2台の費用5万円と、その学級を指導する先生(難民)1名の給料として10万円の申請があり、援助を決定した。
 5)ボリビアの野原昭子さん(福岡教区信徒)から、障害者の自立を目指すための受け入れの家『サン・マルティン・デ・ポーレス』での技術指導者2名分の人件費1200ドルと、技術習得中の障害者10名と職員1名の生活費4800ドルの申請が出されたが、検討の結果、今回は5000ドルだけ援助することになった。
 6)ペルーのFr.マヌエル加藤(フランシスコ会)から、日系人専用の老人ホーム入居者のうち、経費負担が困難な3名分の経費として5400ドルの申請があったが、 10月に一時帰国する同神父に詳しい話を聞いてから改めて検討することになった。
 7)ボリビアのSr.大木道子(礼拝会)から出されていた@大学進学の奨学金5名分、 1年間5000ドルA極貧家庭の医療費や住居生活必需品などの一部援助として5000ドルの申請については再度現地に確認を取ってから再検討することになった。
W.その他
 1)かねてより要請のあった海外へカトリックの新聞や雑誌などを送ることについて、現在9種類の出版物の希望が出されている。月遅れでかまわないということなのでそれぞれ手配して送ることになった。
 2)年末年始の休暇については、 12月24、25日はクリスマス休暇、 26日仕事納め、 1月9日(金)仕事始め(12月27日-1月8日まで休み)とすることになった。
 3)次回の運営委員会は12月4日(木) 18:00より四谷SJハウスで行う予定。