『すべては神のはからい』札幌教区司祭 片山久史
情けなさと惨めさの中、私は帰国しました。日本の教会は、本当に、私をバックアップしているのだろうか?と懐疑心で一杯でした。何も出来ずに帰国した私に、周囲の人々の視線が冷たく感じられま糾した(今振り返ると、私が一方的に感じていただけでした。) そのような暗い状況の中、私は深く人生を見つめ始めました。神とは?人間とは?約二年間、私はある温泉街で住み込み働きながら、このようなことばかりを考えていました。そして、このままでは自分が駄目になってしまうと思い、挫折した場所であるフィリピンに、再度、出かけることにいたしました。自分が体験したことを客観的に見つめ直し、前向きに物事を考えたかったからです。そして、予想もしていない場所から、ボランティアの話しが飛び込み、私は、フィリピンのミンドロ島という所で働くことになりました。ここでは、まったく気負いはなく、多くの現地の人々とふれあい、多くのことを体験し、学びました。自分が人々から受け入れられるか、ということばかり考えていた自分。これは過去の自分の姿でした。しかし、ミンドロ島に来て、私は、人々を受け入れようとしている自分に気付きました。この姿勢が私を大きく変えました。 様々な貴重な休験をし、私は、多くの人々を受け入れたいという思いを実現したく、帰国してから神学校に入学し、司祭への道を選びました。そして、一九九六年四年二十九日に、司祭叙階のお恵みを頂きました。苦しい体験、挫折、喜び、神はこのようなすべてのものを通して、私に働きかけて下さいました。すべては神のはからいでした。その神に信頼し、今後も多くの人々を神の国に招き、受け入れて行きたいと望んでいます。 『第56回役員会報告』「会」の第56回役員会が、3月21日(木)午後6時から、東京・江東区潮見のカトリック中央協議会々議室で開かれ、次の案件を審議・決定した。
『第2回「宣教者の集い」開催』現在、一時帰国中の日本人宣教者も含め、海外宣教の経験のある方々、一時帰国の宣教者、帰国して日本で働いたおられる宣教者、日本で働いている宣教者の方々の現地宣教体験、海外宣教での問題点、今後の宣教活動などについて、率直に語り合う集まりです。期日 9月22日(土)AM〜23日(日)PM 場所 聖霊奉侍布教修道女会(聖霊奉侍布教修道女会(東京都小金井市桜町2〜1〜43)小金井聖霊修道院 経費 未定ですが、五、〇〇〇円〜七、〇〇〇円ぐらい 申込〆切 7月中旬ごろまで。申込先=カトリック国際協力委員会「宣教を考える会」 問合せ先 〒135・東京都江東区潮見2〜10〜10・カトリック国際協力委員会「宣教を考える会」TEL=03〜五六三二〜四四四一 『援助決定』('96.3.21決定分)
|