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KIZUNA 日本カトリック海外宣教者を支援する会 JAPAN CATHOLIC ASSICIATION FOR AID TO OVERSEAS MISSIONARIES







『新しい福音化を目指して』

〜ブラジル〜
日伯司牧協会 会長 フランシスコ会 松尾 繋詞
 昨年、日本では、東京佐川事件がずいぶんと蘇がれていましたが、ブラジルでは、コーロルゲイト″で明け暮れた感じです。
 未だにくすぶり続けています。大統領を取り巻く側近の巨額な賄賂、汚職事件が、大統領自身の弟によって告発され、コーロル大統領の弾劾となり、完全な合意的手段で大統領を職務から追放し、(大統領は)辞職するに至りました。
 八年間、公職に就くこともできません。
 流血によって覆されて来たラテン・アメリカの政治では、珍しい民主社会主義的な事件として、世界のマスコミは評価したようです。裁判が終るまで、なお、一年間は必要だとされています。
 また、昨年の十月と十一月に、全国一斉に市長選挙が行なわれ、この一月に、市長就任式が各地で行なわれましたが、いま、さかんに、前任者の汚職が発覚し、(その)借財を受け継がなかった市はないようです。
 たった一つの机だけしか残されていない市役所が、テレビのニュースで放映されていました。
 このラテン・アメリカに福音が告げられてから、五百年になるので、この機会に、サント・ドミンゴにおいて、パパ様ご臨席のもとに、ラテソ・アメリカ司教評議会総会が開かれました。
 テーマは、「新しい福音宣教、人間的促進、キリスト教文化」です。
 パパ様は「文化の福音化は、新しい福音化の中心であり、手段であり、目的です」と仰言っています。
 キリストのメッセージが、人々の考えの基盤となり、生活の基本的原理となり、判断と行動の基準となって内的に浸透した時、はじめて、そこに、一民族の政治意識の中にも、倫理が投影されて来ます。(サント・ドミンゴ文献二九九)
 この豊かな資源に恵まれたブラジルに、キリスト教的文化が築かれるのには、まだまだ、時間が必要です。
 私達宣教者は、このサント・ドミンゴの結論を確かめながら、一九九三年を、「新しい福音化」に向かって、生きて行こうと、しています。






『第43回役員会報告』

 「会」の第43回役員会が、92年12月18日(金)午後6時から千代田区六番町グロリアホール地下会議室(中央協議会潮見移転のため)で開かれ、次の案件を審議、決定した。
  • 「きずな」41号について  帰国中の宣教者の帰国報告会の概要を載せ、また、「会」創立10年の歩みを入れるなど、バラエティに富み、内容も豊かだったなどの感想が述べられた。
  • 「きずな」42号について  巻頭言は、日伯司牧協会々長の松尾繋詞神父にお願いする。発行は3月1日(予定)、原稿〆切は2月10日。
  • 援助審議 (別稿)
  • その他  「家庭の友」1月号に、海外宣教者を支援する会の紹介記事を出稿(依頼)、信徒宣教者会主催の海外宣教を考える″集いに、依頼により広報担当が出席、「会」について説明したことなどが報告された。また、役員の近江渉氏が多忙のため役員辞職の申し出でがあったことを了承し、永年の労を謝した。
     開会後、今後の方針などについて懇談が行われた。

*匿名でご寄付下さいました方が、数件ありました。
 お名前を公表できないのが残念ですが、ご意志を体し、心から御礼申し上げます。
(係)






『援助決定』

 ('92.12.17決定分)
地区援助要請者援助内容金額摘要
ペルーマヌエル加藤神父(フランシスコ会)子供達への給食費の一部(50×3年分)500,000円1回
ボリビア倉橋輝信神父(サレジオ会)遠隔移住地への宣教のためのガソリン代125,000円1回
ボリビアSr斉藤クニ子(礼拝会)教師養成の奨学金(3名分)400,000円年1回
パラグアイSr林静子(聖霊奉侍布教修道女会)布教用車買換えの差額一部負担1,000.000円1回
日本カトリック信徒宣教者会(濱尾司教)フィリピソ・カンボジア派遣信徒宣教者6名への援助補助1,000.000円1回
計 約3,025,000円