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KIZUNA 日本カトリック海外宣教者を支援する会 JAPAN CATHOLIC ASSICIATION FOR AID TO OVERSEAS MISSIONARIES
きずな


《巻頭言》

『人とひとをつなぐ力』

支援する会運営委員 波多野 真理子
 この「海外宣教者を支援する会」と私たち家族を結びつけてくださった方、それはブラジルのパラナ州マリンガの地で、子供たちのための学校や施設を充実させるためにすべての力を注がれ、6年前に天に召された田中 亮神父様でした。
 私たちの徳田教会(東京都練馬区)には、田中神父様の活動を支援する「マリンガ里親の会」というグループがあり、毎年クリスマスミサの後に募金の呼びかけをしておられました。当時我が家の子供たちはまだ小さく、ミサ後に”豚汁”いただくのを楽しみにしており、その前に聞くこのブラジルのお話がしっかりと頭にインプットされたものでした。
 クリスマスにサンタクロースから沢山のプレゼントが届き、一週間後のお正月にはお年玉がまた彼らの手元に。そんな折りにブラジル・マリンガのことをうかがっていたおかげで、彼らのお年玉はほとんどがブラジルへの献金となりました。
 子供たちが成長し、それぞれが20歳前後となった時に、田中神父様をお訪ねする機会に恵まれました。最初に18歳になった長男が、初めての海外旅行に遠路ブラジルへ。中途半端な年齢の息子を神父様はじめマリンガの方々は、心から暖かく迎え入れてくださり、彼の心に沢山の大切なものを残してくださいました。次にお邪魔したのは22歳となった長女でした。娘が滞在している間にちょうどカーニバルがあり、マリンガの街でも賑やかな催しがあったようです。娘はせっかくの機会なので行ってみたいと神父様に申し上げたのですが、「危険なので女の子を行かせる訳にはいかない」と決して許してくださいません。その神父様の厳しい態度が娘を思ってのことと分かり、娘はかえってうれしい気持ちになり、部屋の中からカーニバルの音を遠くに聞いていたそうです。しかし、なんとか娘が帰国して一週間後に田中神父様帰天の悲しいお知らせが届いたのです。
 三番目の子供がマリンガをお訪ねしたのは、神父様の一周忌のミサに参列するためでした。直接にはお会いすることはできなかったものの、神父様の思いはマリンガの方たちに熱く受け継がれていて、息子は皆様からのいただきものを心に深く刻んできたのでした。そして姉兄を何よりも喜ばせたおみやげは、神父様のお墓の美しい小石でした。
 我が家の子供たちに神様からの大切なメッセージを伝えてくださった田中神父様のように、今も世界の多くの場所で「福音宣教」の困難な仕事に立ち向かっておられる宣教者の方々が大勢いらっしゃいます。天国におられる神父様のお力で、私たち夫婦がこの会に参加させていただく機会に恵まれ、うれしい思いで一杯です。沢山の感謝と祈りを込めて、これからも会のお手伝いを続けさせていただきたいと考えています。



『第26回運営委員会議事録』

日時:2007年9月11日(火)18:00〜19:30
場所:四谷SJハウス会議室
議事:

I.創立25周年の行事について

 9月1(土)11:00から「創立25周年記念ミサ」がローシャィタ神父、中谷神父の司式で執 り行なわれ、12 : 00から祝賀会が感謝のうちに聞かれた。旧運営委員だった方々の出席もあり、 先人たちの心を偲びながら無事に記念行事の一つが行なわれたことが、事務局から報告された。

U.「きずな」100号について

1)記念号として表紙を写真にしたこと、表紙と最終ページをカラー刷りにしたこと、“25周年  によせて”という企画ページがあったため24ページになったこと、などが担当者から報告があった。
2)桃井 和馬氏の表紙の写真がインパクトもあり、大変好評であった。

V.きずな101号について

1)巻頭言は運営委員の波多野 真理子さんにお願いすることになった。
2)11月10日の記念講演会の記事、要旨なども掲載することになった。
3)例年通りクリスマスメッセージを掲載する。
4)原稿の締め切りは11月10日、発行日は12月1日、発送作業は12月6日。

W.援助申請の審議

@カメルーンのミンドウル村でピグミ支援をしているSr.末吉 美津子(シャルトルの聖パウロ修道女会)から、3つの森の学校に寄宿、または通学しているピグミの子供たちの教育を支援するために、150万円の援助申請があり、この支援を決定。
Aボリビアのサンタクルス市のSr.斉藤 クニ子(礼拝会)から、ビヤエミリア母子寮への援助金 10,200ドルの申請(母子寮で暮らす69人の幼児から大学生までの、ミルク代、学費、教材費、交通費など)があったが、検討の結果、幼児から義務教育までの子供たちの支援を中心に半額の5,100ドルの援助を決定した。
Bフィリピン・ボホール島のSr.高島 紀美(クリスト・ロア宣教修道会)からの申請で、バガカイの「祈りの家」に昨年末、当会からベッドなどの購入費を援助したが、その施設が6月からの雨季の大雨のたびに土砂が流出し、陥没の危険が出ており、緊急の補強工事が必要となった。その費用として 272万円を超える申請があったが、さまざまな面から検討した結果、今回は100万円の援助を決定した。

X.記念講演会について

1)告知はホームページ、カトリック新聞、東京教区ニュースの情報のページ「VIVID」などに掲載するほか、チラシを3種類のサイズで作成し、教会など、さらに関係者にも配布する予定。
2)当日の準備のため、運営委員は11時に集合する。

Y.その他

1)現在当会のホームページは立ち上げ以来、村井氏にお世話になっているが、これからは運営委員の井上氏にお願いすることになった。
2)100号の表紙の写真を提供してくださったフォトジャーナリストの桃井氏が、謝礼をそのまま寄付してくだったと報告があった。
3)恒例の宣教者に送るクリスマスカードを作成するに当たり、今回はSr.片岡にメッセージをお願いすることになった。
4)次回の委員会は、12月11日(火)、四谷のSJハウスで行う予定。



今年もご支援ありがとうございました

今年もまた、会員の皆様から多くのご支援をいただきましたこと、心から感謝いたしております。振替用紙の通信欄に書いてくださるひとことには、皆様の深いお気持ちが込められていて、それが「ECHO」のページになっています。どうぞこれからもお祈りと共にご支援をお願いいたします。
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       日本カトリック海外宣教者を支援する会 会長 V.ローシャイタ
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