マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本管区

渋川修道院

宣教共同体としての渋川修道院

新宿駅から草津、伊香保行きの高速バスに乗り、関越自動車道路を二時間ほど北に走ると右手に赤城山が見え始めます。渋川修道院はもうすぐです。渋川は、伊香保、草津をはじめとした温泉地帯で、西に榛名山、北に谷ヶ岳と美しい自然に囲まれた場所に位置しています。

修道院は渋川駅から歩いて4〜5分のカトリック教会の敷地内にあります。この地にFMMの共同体が派遣されたのは1998年4月、今から16年前のことでした。当時は教会の敷地内に幼稚園がありましたが、幼児の減少で2005年に地域の方々に惜しまれながら閉園となりました。時々私たちが歩いていると、幼稚園の卒園生やご家族の方から懐かしいと声をかけられることもあります。

さいたま教区は、昔フランシスコ会の神父様が大勢いらしたのですが、今は教区の司祭に代わられ、今渋川教会は韓国人の姜ルカ神父様が常任され司牧にあたっています。教会としては小さな教会ですが、クリスマスや復活祭になると100名ほどの信徒でにぎわいます。そのうちの75%はフィリピンの方々で、中には日本人の男性と結婚し、文化や生活習慣の違い、言葉の不自由さを乗り越えながら頑張っている若い女性の方もたくさんいます。

日曜日のミサの参加者は、日本人・フィリピン人・インドネシア人・韓国人と国際色豊かなので聖書朗読は日本語と英語で読まれます。『主の祈り』は皆で手をつなぎ、日本語とタガログ語で歌っています。『平和のあいさつ』は握手をしたり、抱き合ったり…。それは喜びと平和がみなぎる瞬間! 国や言葉は違っても心は一つ。ミサの参加者のすべてが家族的なあたたかさを感じる時です。

2011年3月11日の東日本大震災の後、さいたま教区は福島に被災者のためのサポートセンター「もみの木」を立ち上げました。そこに渋川教会からもボランティアとして参加していますし、昨年フィリピンで起こった台風災害のために、冬の寒い中街頭募金を行いました。教会では、依存症のグループにも場所を提供して喜ばれています。この様に、小さな教会共同体ですが、貧しく苦しんでいる兄弟姉妹たちを忘れず、関心を持って行動に移すことができるのは、教会共同体一致のあかしであり、神様の恵みと感謝しています。

一昨年から、私たち共同体は80代3名、60代1名、40代1名のメンバーで修道院内での仕事と、教会のお手伝い(内容としては、教会学校、洗礼志願者の勉強、病人訪問、教会に訪れる人、特に精神的に苦しんでおられる方々とのかかわりなど)を、必要に応じて奉仕させていただいています。また、渋川教会の巡回教会として、沼田教会、中之条教会、草津教会がありますが、そのうちの沼田教会へは必ず、神父様と共に伺っています。どの教会も小さな教会ですが、ミサが終わるとテーブルを囲んでみんなでお茶をいただき、おしゃべりをして心身ともに豊かになって帰ってきます。

渋川教会は、多国籍の方々で構成される貧しく小さな教会ですが、私たち共同体メンバーは色々な奉仕でかかわりを持たせていただいています。また、そのかかわりを自分だけのものにせず、共同体の中で良くわかちあい、共通理解をし、一致の証しとなるよう努めています。与えるよりも、受けることの多い日々ですが、フランシスカンとしてより精神的・物質的に貧しい人々の側に立ち、ともに歩んでいきたいと思っています。

これをお読みになっておられる皆様、また、心も体も休養を必要とされる方々、美しい自然に囲まれたこの地にいらして、神様の恵みを充分に味わえるひとときを持つことができたら、新たなスタートの一歩となるのではないでしょうか!

貧しく小さな共同体である私たちは、皆様のおいでを心よりお待ちしています。