マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本管区

少女のためのケア・ホーム

香港にある「少女のためのケア・ホーム」は、民間の施設ですが、多くのボランティアによって支えられています。シスターアグネス・ホーは、言わば「ホームの魂」のような存在で、日夜、ホームのために献身しています。

 

香港は、一見、豊かな社会のように見えますが、実際には、多くの人々が、物質的にも精神的にも苦しみ、仕事や家庭でたくさんのストレスを抱え込んでいます。また、仕事のために家族と共に過ごす時間がわずかしか取れないために、家族の中で対立が生まれ、家庭内暴力や虐待に至るケースも増えています。家族の中でそのような問題が起こると、多くの十代の少女たちが、家庭を離れざるを得なくなってしまい、適切な保護が受けられなければ、犯罪に巻き込まれたり、いかさま師の餌食になってしまったりするのです。

「少女たちのケア・ホーム」は、そのような少女たちを助けるために、1999年に、NGOによって創立された支援施設です。20名くらいの少女がそこに住み、昼間は学校に通い、夜「ホーム」へ帰ってきます。家に帰ることのできる少女たちは、週末には、家に帰りますが、それも無理な少女も少なくありません。この「ホーム」はFMMのものではありませんが、シスターアグネスは、もう13年ここで奉仕しています。 「ホーム」は、少女たちが自分一人では解決できない問題の解決を助けたり、それまでの生活で受けたトラウマからの開放を手伝っています。一人の女の子の例を紹介しましょう。彼女の家族は、様々な問題を抱え、母親は、その苦しみに耐えられず、自らの手で、自分の人生を終わりにしたいと考えるようになっていました。また、娘が自分の亡き後、ひとりで生きていくことは不可能だと考えて、娘も道連れにしてビルから飛び降りようとしました。しかし、娘は、飛び降りる母親の手を振り切って、生き延びたのです。自分を道連れにしようとする母親の手を振り切り、母親が自分の目の前で飛び降りたのを目にした少女の心の傷はどんなに大きなものでしょう!「ホーム」で、精神科医の治療を受け、今では、再び生きる力を取り戻し、未来に向かって新たな歩みを始めています。

 シスターアグネスは、「ホーム」での奉仕は、困難なこともありますが、ここで出会う少女たちを通して、多くのものをいただいていると感じ、このような苦しむ少女たちと共に歩む機会をくださった神に心から感謝しています。また、この13年間、多くの恩人たちに支えられていることも感謝しています。恩人たちのお陰で、政府からの援助が全くない「ホーム」を、続けてくることができたのです。マリ・ド・ラ・パシオンの「もしこの仕事が神様の仕事であったら、続くことでしょう」という言葉のように・・・

香港管区より