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2002年8月号 No.348 2002.8.10

1 ワールド・ユース・ディ・トロント大会に参加して 宮下 良平神父
2 今年の教会学校錬成会 田村 路加
3 教会学校の夏期錬成会に参加して 塚本  清

ワールド・ユース・ディ(WYD)トロント大会に参加して     宮下良平神父

 7月21目からカナダのトロントで行われたワールド・ユース・ディ(WYD)に参加してき ました。前回のWYDは2000年にローマで行われましたが、行われた内容は同じですが、 やはりいろんな面で前回とは違っておりました。私もいろんなことを感じたり、考え させられたりしたWYDでした。今回のWYDの内容はカトリック新聞などに出ております のでそれをご覧ください。さて、今回のWYDでは、全世界の40万人のカトリック青年 と神父やシスターや青年担当者が集まりました。そして、このWYD参加の目的は何か をまた考えさせられました。
 それは、全世界にはこんなにも同じ信仰を持った若者がいるんだということを実感 して、カトリック信仰を基盤とする連帯感を持つということは、日本の数少ないカト リックの若者にとって、とても貴重な体験であリ、これからカトリック信者として生 きる「力」をもらったような感じを、多くの日本人参加者は持ったことでしょう。自 分の「生き方」や信仰について意識していなかった若者にとっても、WYDはカトリッ ク信仰のアイデンティティを確認する素晴らしい機会の一つであることは確かなこと でしょう。
 ところで、教皇様を迎えての80万人が集まるミサの様子をヘリコプターから見た映 像は圧巻ですが、私たちはどこか有名人のショー開幕を待って並んでいる観客と、気 持ちの上では似ているなと少し思いました。ひと目、スーパースターの教皇様を見た い・近づきたいと若者も、神父(私)もシスターも心躍らせて野宿していたかもしれま せん。
 さて、教皇ミサの前日、人々はステージに近いほど足の踏み場もなく寝袋を敷き詰 め、ゴミ箱用の千以上の段ボールを寝袋の屋根に利用し、支給されても食ぺていない タ食と朝食が散乱している雨の中、ミサの開始を待っていました。ミサ後は、片づけ るのに一選間はかかるゴミの山です。その光景を目の当たりにすると、そろそろこの ような超大規模なミサは考え直されるだろうなあと思いました。
 また、私たちの野宿した場所の近くは、(東京教区では司祭の活動が認められてい ない)スペインから生まれたカトリックのグループが、タンバリンとギターでシンプ ルなリズムをきざみながら踊り始め、それは瞬く間に何百人という輪になり、日本人 も飛ぴ込んで行きました.どこかエキゾチックで、単純なリズムの繰り返しと単純な 踊リの繰り返しからくる一体感・共有感は、特に若い人々には魅力的だろうなあと思 いました。このグループは特にスペインから7千人、イタリアから8千人が参加してい るということで、いろんな場所で目につきました。ローマ大会でも、このグループを 含めて、修道会ではないいくつかの比較的新しく生まれたグループの多くの人々 がWYDを実施するために関わっているようでした.WYDのような世界的大イペントを企 画するには、各方面と繋がりのあるこのようなグループの存在が必要となっているよ うです。

 ところで、日本公式団体の宿舎となったのが、「ウクライナ・カトリック教会」が運 営する小学校でした。小学校の隣にはその教会があって、そこの集会室で毎日の朝食 をいただきました。その豊かな朝食は、特別に私たちのために作ってくれたもので、 その教会の自発的なものでした。
 私たちはその教会の方々のもてなしに感動しました。一週間を通して、私たちはそ の教会の信徒の方々に「キリストの愛」をいただきました。
 私たちがその小学校を去る朝、教会でウクライナ典礼のミサに預かりました。全く 私たちのミサの形式とは違っておりましたが、同じカトリックとしてご聖体(聖体は クルトンのような形をしていて、カリスの中に浸されていて、スプーンで司祭から口 に入れてもらうのです)を頂きました。
 そのミサの最後に、神父様(ウクライナ典礼では神父は妻帯しております。子供が 一人いて、体格のいい奥さんが私たちのために献身的に働いておられました)が、 「私たちの教会の信徒に、奉仕させて頂く恵みをくださった神様に感謝しました」と 言われました。この教会の皆様の心に触れたことは、この上もない今回のWYD参加の 喜びでした。
 いろいろな出会いと、神様の愛に触れながらのWYD巡礼でした。神に感謝。




今年の教会学校錬成会                     田村路加

 今年の錬成会を振り返ると、「協力」が大きなテーマになっていたように思います。 朝晩と子供たち中心に食事をつくり、献立を考えたり、買い物をしたりと、班ごとに よく協力していました。高学年の子も低学年の子も、それぞれが自分のできることを 自分のペースで行い、楽しみながら働いている様子が印象的でした。食事づくりを通 して友達づくりをする彼らの姿には学ぶべきものがありました。
 二日目に調布教会と府中教会を訪問した際にも、班ごとによくまとまって行動して いました。猛暑の中、電車に乗り、長い距離を歩いたのにもかかわらず、訪問先での 思い掛けない歓迎にも熱心に応えていたようです。調布教会と府中教会は教区再編に おいて、多摩教会と宣教協力体を組む教会です。来年度からは子供同志の交流も盛ん になるはずなので、今年こうして二つの教会をまわることができたことは、子供たちにとってもスタッフにとっても教区再編に向けての心の良い準備になったと言えます。 忙しい中、歓迎してくださった調布教会のコンプリ神父様(サレジオ修道会)と府中教 会のパスカーレ神父様(ミラノ宣教会)には心から感謝したいと思います。私たち多摩 教会も同じような訪問を受けたとき、共に歩む仲問として心からの歓迎を返したいも のと思います。
 来年度からいよいよ教区の再編が始まります。今年の錬成会で協力し合い共に働き ながら仲間づくりをする子供たちの姿には、これかの私たちに求められている姿が描 かれています。協力する中で仲間づくりをして行くことができるかどうか。共に歩み ながら連体して行くことができるかどうか。私たちにも問われて来るのでしょう。こ れからも私たちの歩みの中に聖霊の豊かな導きがありますように。




教会学校の夏期錬成会に参加して              塚本 清

 今年度の教会学校の錬成会は、7月30日(火)より8月1日(木)までの期間で多摩教会 を会場にして行われました。
 参加した子どもの数は、部分参加の子も含めて、のべ17名でした。ふだん教会学校 に通っている子ばかりでなく、その友達なども参加しました。今回、宮下神父様はご 不在でしたので、田村助祭が指導にあたられ、集会祭儀なども担当されました。
 一日目は、プールにでかけ、昼食は外食としましたが、夕食は自分たちで食材を買っ てきてカレーライスを作りました。みんなで何を作るかを考え、調理を分担しました。 夜はゲームをやりました。ひとつの設問に対して、班の中で話し合って結論を出して いくものでした。寝る前には聖堂でお祈りをしました。
 二日目は今回の宣教協力体の構想の中で、いっしょのグループに入っている調布教 会と府中教会とを訪問しました。調布教会ではチマッティ資料館に案内され、コンプ リ神父様のお話を聞きました。府中教会ではパスカーレ神父様から飲み物とアイスク リームをごちそうになりました。この日一も昼食は外食でしたが、夕食は餃子とハン バーグを作りました。この三日間、朝食と夕食は自分たちで用意したわけです。この 日の夕食は準備に時間がかかりましたが、おいしいものができました。そのあとゲー ムをして、花火をしてからお祈りをして寝ました。
 三日目は、今回の錬成会の印象を二つの班でそれぞれ絵に描きました。その後掃除 をして隼会祭儀にあずかって、この錬成会を終わることができました。
 今回は「みんなで一緒に協力して行った」錬成会という印象を受けました。朝食や 夕食の食事作りはもちろん、一日目のゲームでの話し合い、最終日に描いた絵などに 特にそのようなものを感じとることがそきました。
 この錬成会にご協力いただいたたくさんの方々に感謝いたします。どうもありがと
うございました。

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