神さま、不思議な業をありがとう
加藤 幸子
毎年教会学校の二学期が始まると、今年のクリスマスの聖劇はどうしよう?と一度
は立ち止まります。やろうか、やめようか‥‥。ふだん教会学校に来られない子供た
ちに、一年に一度、声をかけて、はたして集まってくれるだろうか?いつも来ている
子たちだけでやるには、少なすぎる‥ ‥・
やろうか、やめようか‥・・そのうちに、毎年、お決まりの答えが出ます。「やら
ないよりは、やろう!」。子供時代は一度きり、子供時代の思い出は、大人になって
からでは作れない。クリスマスのミサで、みんなに向かって大きな声を出したなあ一、
歌ったなあ−、音楽がきれいだったなあー、そのことだけでも残るなら、きっと、大
人になってから、かけがいのない宝のひとつになるにちがいない。やっぱりやろう!
そういう訳で、今回はアルベルトベネベッリの「クリスマスのひかり」という絵本
を、朗読と音楽の劇に仕立ててみました。
そして、多摩教会の美しい聖堂を彩る、オルガンとビオラの調べを、今回も小俣さ
んに作ってもらおうと、台本を渡すと、手品のように素敵な曲がつけられてきました。
神さまどうもありがとう。
さて、いよいよ、子供集めです。
かわいい天使の数が足りないなあ−と、ため息をついていると、突然一緒にやらせ
てください」と、かよこちゃんと、はるなちゃんが加わってくれた。神さま、どうも
ありがとう。
みんな、ナレーター役になりたがり、主役のロバとウシの役がいつまでも決まらな
くて、どうしよう、と思っていたら、かおる君と、しゆんたろう君が「やります」と
引き受けてくれた。神さま、どうもありがとう。
なかなか、猟犬のなり手がなくて困っていたら、突然、小島さん一家が男の子3人
を連れて、成田から引っ越してこられ、その日のうちに、だいじろう君が「ぼく犬を
やりたい!」。とけいたろう君も、よろこんで、ナレーター役を引き受けてくれまし
た。神さま、ほんとにありがとう。
背景に大きな絵がほしいなあ−、と夢みていたら、かおりのSr.牧山が「聖家族の
絵を画きます」。あやのちゃんのお母さんが「ユダヤの夜景を画きます」と言ってく
れて、レンブラントもびっくりの素敵な絵を画いてくれた。神さま、重ねてありがと
う。
その絵をどうやって、パックに立てようかと思案していると、突然、井上さんが
「わたしにお任せください」と、手品師のように、スライド式の枠を組み立ててくれ
た。神さま、色々ありがとう。
前日の練習に、1回だけしか来られなかった、まゆみちゃんと、なおと君。どうな
ることかと思っていたら、本番では、みごとに堂々とやっていた。神さま、まことに
ありがとう。
まだまだ、言い足りないありがとうが、いっぱいあります。
こうやって、神さまは、みんなの力をお使いになって、教会を創っていかれるので
すね。ひとりひとり、できることはちがうけれど、みんながひとつずつ持ちよると、
思いもよらなかったことが、できるようになるのですね。
神さま、不思議な業を、どうもありがとう。
さて、これからの課題は、次々と、中高生になっていく子供たちと、どうやってか
かわっていくか‥・。そうだ、次回は、中高生も、やる気になるような、少し、大人っ
ぽいものに挑戦してみようかな・・・
あら、やだ、私ったら、もう、次のクリスマスのことを考えてる。やっぱり今年も
やるのかなあ−?!
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